2023JリーグYBCルヴァンカッププライムステージ準々決勝第1戦 横浜F・マリノス戦 監督コメント

ミハイロ ペトロヴィッチ監督

--試合を振り返って
 今日のゲームは非常に、互いに攻め合う拮抗したゲームでしたけれども、前半の攻撃の部分は良いものが出せていたと思います。ただ守備の面では課題が残る前半だったと思います。1点目の失点に関してはやすい失点でしたし、2点目の失点に関しても自分たちが失ったところから相手のカウンターを受けての失点。1点目、2点目ともやすい失点だったと思いますし、守備の面では課題があったと思っています。

 後半に入って悪くはなかったのですが、先ほど言ったように自分たちのビルドアップのところからボールを奪われて、前向きで奪われてカウンターを受けて2点目の失点。あれは非常にやすい失点だったと思います。

 ただそういう中で、選手たちはリードされる展開の中、落ち着いてプレーをし続けてくれたと思います。そういう中で相手に退場者が出て、1人優位、数的優位の形で戦うことができました。もちろん相手はマリノスですから、1人少ない状況でも、我々にとって簡単な状況ではなかったですけれども、幅と深さをしっかりと持つ攻撃の形の中で、選手たちは自分たちの狙いとする攻撃を繰り返してくれたと思います。その中で同点ゴール、逆転の3点目が入り、試合をひっくり返すことができました。同点、そして逆転に持っていくのだという選手たちの気持ち、そしてプレー、そこに関しては私自身、非常に良い評価をしたいと思います。

 3-2にリードした中で、残り時間はおそらくアディショナルタイム4分くらいがあったと思いますが、私自身がショックというか残念に思ったのは、なぜ4点目を奪いに行かなかったのかというところ。選手たちは3-2というスコアを保持しながら勝利したいという思いがあったのかとは思うのですが、試合に入る前に選手たちにも話しましたが、この試合というのは、ルヴァンカップは2試合で勝敗が決する戦いだ。それぞれのスコアがそれぞれの意味合いを持ってくる。我々は数的優位の形で3-2とリードができた。もし我々が4-2で勝利することができたら2試合目に向けて大きなアドバンテージになったと思う。それが実際に攻撃的な姿勢を貫く、あるいはボールを前から奪いに行くような姿勢を維持しながら、残りのアディショナルタイムを戦ったからといって(得点が)取れるかは“たら・れば”の話ですが、姿勢として4点目を取りに行くんだという姿勢が選手になかったのは私にとって残念だったこと。

 先ほども言ったように、2試合でのスコアが、2試合での結果が勝敗を決めるという試合の中で、1-0なのか、2-0なのか、3-0なのか、それでもはやり2試合目に置いて変わってくるだろう。今日は相手に退場者が出て1人少ない状態の中で、我々は4点目を取りに行けるチャンスがあったはず。そのことによって自分たちが2試合目に向けて大きくアドバンテージを取ることができたのではないかと私は考える。

 相手が1人少ない状況であれば、我々は続けて相手にプレッシャーをかけ続けなければいけなかったと思いますし、ボールを奪って相手のゴール方向に向かわなければいけなかった。ただ選手たちの判断でプレスにはいかずに、固く自陣で守るという選択肢を取ったと思うのですが、やはり私はそこでも1人多い状況であれば相手に圧力をかけ続けなければいけなかったと思う。そういう中で選手がどういうことを感じながらプレーしていたのかというのは分かりませんが、私自身は下がらずに前に行ってほしかった。マリノスというチームは相手コートに入れば、1人少なかったとしても得点できるだけの能力のあるチーム。そういう意味では我々はあの場面で下がってはいけなかった。

 今日の試合は4-2で勝利していれば、我々は大きく勝利に向けて前進できただろう。マリノスに対して3-2は決して足りるものではないと思いますし、自分たちが魅せる、戦うという姿勢を次に向けても示して欲しかったと思いますし、その辺の選手のマインドというのはまだまだ、J2時代からある守備的な戦いをする、あるいはこのスコアを守って次につなげたいという気持ちはもちろん分かるのですが、ただ私はプロフェッショナルな監督として選手たちにそういうものを求めたいと思いますし、選手たちは監督ではる私のマインドをしっかりと頭に入れてそれを実行すべきだと思います。

 何も恐れる必要はないと思いますので、相手が1人少ない状況であれば、特に自分たちがそこから失点をして同点に追いつかれるのではないかという弱気な姿勢は私は必要ないと思いますし、逆に自分たちはこの数的優位な状況を生かして4点目を取りに行くんだというマインドが私は必要だと思います。そういう意味で、残り4分のところでの選手の判断に関しては私はがっかりした、残念だと思う部分があります。それ以外の部分では選手たちは良く戦ってくれたと思いますが、そういったところのマインドというのはもっともっと、私のもとで戦うのであればより攻撃的に、より1点でも多くとるという、強気な姿勢というのを貫いて欲しいと思います。