2022 明治安田生命J1リーグ第17節 川崎フロンターレ戦 監督コメント
ミハイロ ペトロヴィッチ 監督
--本日の試合の総括
今日のゲームは両チームにとって非常に良いゲームであったと思います。
川崎と対戦するときは常に前からプレッシングをかけてボールを奪いにいく姿勢を持って戦うという、そうした準備をしてきたことをしっかりゲームの中で出していくということを選手たちに意識させて戦わせました。
そういったシーンが出せた部分もあればそうでなかったシーンもありますけども、選手たちは非常に良いゲームをしてくれたと思います。
今日、2-5で負けた試合の後に自分自身の感情をどのように表現したらいいかわからないですけども、選手たちは3点目を取られるまでは素晴らしいゲームを見せてくれたと思います。我々が狙いとするところを出してくれましたが、残りの5分で3失点してしまうという、例えるなら牛から乳搾りをしてバケツに貯めたミルクを最後に自分たちでひっくり返してしまったような、そういうゲームだったと思います。
良いゲームをしながらも自分たちで壊してしまった、そのようなゲームでした。
--2-2になってからはギアを上げていけなかったが
もちろん我々は2-2の引き分けは狙っていません。我々は常に勝利を目指して戦うチームです。しかし、選手たちにフィジカル的な疲労が出てきた中で結果的に点を取るためギアを上げることが出来なかったと思います。
田中駿汰選手や興梠慎三選手は怪我あけでのゲームでしたけども、やはり試合の経過とともに疲れも見えてきましたし、全体的に終盤は疲労の色が濃く見えたと思います。
また、相手の交代で入ってきた選手たちの質を見れば、交代選手の質の差も最後の方に出たと思います。
現在5人の交代枠がありますけども、それが継続されるというのはやはり資金力が豊富な、質の高い選手を揃えられるチームが有利になるのは間違いないと思います。それはマンチェスターCもそうですしレアル・マドリードもそうですし、世界的に見てもわかるように代表クラスを揃えられるクラブが有利になると思います。我々札幌を見てみれば、なかなか選手をそろえる資金力がない中で、5人の交代枠が継続されることによって差が生まれるのは仕方がないことでもありますので、その差は冷静に判断していかなければならない部分だと思います。我々の交代選手の中にユンカーやレアンドロダミアンがいれば全く違う交代、そして交代による試合の展開の差というものは生まれるだろうと思いますけど、60分70分まで五分にやれたとしても5人交代の中での質で差が出てしまうことは試合終盤の結果として現れてしまったと思います。
5人の交代枠があるというのは、若い選手にとってはチャンスがあるという意味ではもしかしたら日本はそのような価値判断の下で良いとなるかもしれませんけども、若い選手にそういったチャンスを多く与えられるような状況のリーグであれば違いますけども、例えば川崎さんは小林選手が入ってきて、3人のブラジル人選手が入ってきてと、やはりそういった交代の差が明らかにあると思っています。
資金力のある方が優位性を持てるようなサッカーの世界はどんどん進んでいくのかなと思います。