2020/11/28(土) サンフレッチェ広島戦 監督コメント(明治安田生命J1リーグ第30節)
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督
--本日の試合総評
今日のゲームというのは非常に洗練されたチームの広島との対戦という事で、非常に難しいゲームになると予想していました。予想通りとても難しいゲームになりましたが、我々の狙いである前線からのプレッシング、奪ってからの早い攻撃という部分は出せていたと思います。
そんな中で前半は1-0とリードして後半に入って2点リードするまでは比較的我々が試合をコントロールできていた。しかし2-1で失点をして、非常に短い時間の中で失点をしてしまうというアマチュアチームのようなあってはならない失点をしてしまい、そのあとも相手にチャンスを作られる時間が多くありました。2-0、2-1、2-2と追いつかれて選手たちはショックだったと思いますが、悪い流れの中でも選手たちはよく持ち直して後半45分自分たちがよりギアを上げ圧力をかけて相手ゴールに迫っていく展開を作れていたのではないかと思います。
非常にハードなゲームではありましたが、強い広島相手に自分たちの狙いとするところは十分に出せていた。
相手も良さを出しながら同点に追いつき逆転というのを狙っていたので、引き分けという結果は妥当だと思いますが、札幌としては十分に自分たちの狙いを出しながら試合をコントロールできていた。
--対広島戦において一番重要視したことは
我々のチームはレギュラークラスの選手が怪我をしており、チャナティップ選手やこの前の試合で大怪我をした荒野選手。さらにはシーズン途中まで札幌でプレーしていた鈴木武蔵選手がいるといないとでは前からのプレッシングや前線でのコンビネーションというのは若干違いがある。
そういった中で今日のゲームも前からのプレッシングからの攻撃というのも狙ってはいたのですが、
なかなか精度が上がらない中で、ボールを奪ってからの崩しという場面で上手くはいかなかった。
広島と対戦するうえで私自身気を付けていたことは、前からプレッシングに行くということは後ろにスペースが
できるのでとてもリスキーな戦いになるという事はもちろん承知でしたので相手の守備の陣形が整う前にショートカウンターで仕留めるというのが我々の狙いとしてありました。
相手のボールの出所である川辺選手、青山選手を抑えなければ背後に質の高いボールが出てくるので
そこを抑えるということを選手には伝えました。
--失点の場面を振り返って
あの時間帯はロペスが佐々木に剥がされたところから始まっている。我々のチームは前からプレッシャーをかけるのでそれぞれの選手が自分の守備をしなければならないところで相手に剥がされてしまった。
あの場面で戦術的なファールで止めるのはもちろん必要なことだと思いますし、1失点目に関しては駒井選手がボールを奪われてから始まっているので、一旦ボールをはたいてまた動きなおしてボールをもらわなければならない。相手に寄せられてボールを奪われるというのは判断というところにおいては間違った判断だった。
ああいう場面でもシンプルにプレーをするべきでした。
そうした部分で失点をしてしまうというのは上位チームと戦う中ではあり得ないこと。札幌はまだクラブとしての成熟度が足りない証拠である。これまでJ1とJ2を行き来してきた中でメンタリティー的な部分で甘いところがあるというのは確かであり、そういった部分は今日、明日、1年で改善できる部分ではないので
勝者のメンタリティーを作っていくには長い時間をかけてクラブとして取り組んでいく必要がある。
選手によりプロフェッショナルな厳しさを求めていく、試合を通して勝負という部分にこだわっていく。
そういった部分はチームとしてクラブとして培っていかなければならない。
今日のゲームでその弱い部分を露呈してしまったというのは私たちはまだまだであるということ。