2021/03/10(水) サンフレッチェ広島戦 監督コメント(明治安田生命J1リーグ第3節)
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督コメント
--試合の振り返りを
まず、今チームには7人のけが人がいるなかで今日の試合をしなければなりませんでした。我々の中心であるチャナティップ選手が怪我をして、試合に出場することができないという、厳しい状況の中での試合でした。相手の最初のコーナーキックで失点し、その後もすぐに2失点目をするという、我々としてはショックであった立ち上がりとなりました。2点リードされて難しい展開の中でも、選手たちはしっかり落ち着きを取り戻し、ビルドアップをしながら攻撃を仕掛けてくれたと思います。リードされてからは、我々札幌がボールを支配し、ゲームを進め、チャンスの数も相手を上回ることができたと思っています。今日はチャンスがたくさん作れている中で決めきれない、というのが勝ち点をとれなかった要因だったと思います。選手たちは前節の名古屋戦も非常に良い闘いをして、勝ち点をとれるだけのプレーをしてくれたと思いますし、今日の戦いも同じであると思います。若い選手が多いなかで、チームは成長過程にあり、良い闘いをしながらも、なかなか勝ち点に反映できていないということはあると思います。ただ、やっているサッカーは間違いないと思います。負けはしましたが下を向くような敗戦ではないと思いますし、今日のような戦いを続けていかなければならないと思います。続けることがやがて我々が勝ち点を積み重ねることにつながると思っています。
--チャナティップ選手の怪我と布陣への影響について
チャナティップの怪我については検査をしてみなければ分かりませんが、おそらくふくらはぎの怪我ではないかという報告をうけています。期間に関してはまだ分かりませんが、ふくらはぎの怪我ということであれば少し長い期間になるのではないかと思います。金子選手はシャドーのポジションでいつもプレーしている選手です。今日は2トップという形でしたけれども、金子選手が少し落ちるというようなことは意識させました。我々は怪我人が多くいるなかで、フォワードタイプの選手はベンチには中島選手しかいませんでした。彼も途中からプレーをしましたが、基本的に2トップでも、1トップ2シャドーでも、我々にとってはシステムというのはあまり意味がないと思います。
いろんな選手が流動的に動く中で、チャンスに顔をだすというのが我々のサッカーです。若干いつもとは違う形に見えたかとは思いますが、基本的にはやっていることは、それほど大きく変わりません。伸二、中村など、新加入の選手、若い選手が多くベンチにいましたが、けが人も多く限られた選択肢の中で、選手たちはよく戦ってくれたと思います。
今日は深井選手も、2回あるいは3回決定機があったと思いますし、田中選手が打ったシュートもバーにあたりました。どのポジションの選手であっても流動的に動くなかでチャンスに顔を出すというのが我々のサッカーです。今日はチャンスは十分に作れていたと思います。相手のキーパーは際どいシュートをとめていたと思いますし、逆にそうした場面で決めきれなかったというのが敗因だと思います。決定機を決めきらなければ、なかなか勝つということは難しいと思います。
--ガンバ大阪戦が中止になったことにより、この一週間をどのように考えるか
特に変えることはないので、引き続きトレーニングをして試合にむけて準備をするだけです。選手は横浜FC、名古屋、そして今日の広島戦と非常に良い戦いを続けています。我々は勝敗にこだわっていかなければなりませんが、負けたことにより自分たちがやっていることを変えることはしません。選手たちが良い戦いを続けていれば、悲観することはありませんし、私はしっかりと評価をします。得点を多くとれる、チャンスを決められる選手というのは非常に価値の高い選手であり、そういった選手を連れてくるにはお金がかかります。我々札幌は長くJ2、J1を行ったり来たりしていたチームですが、ここ最近は我々に対して守備的な戦いをしてくるチームも多いです。自分たちの良さをだすというより、我々の良さを消すような戦い方をするチームが増えてきたように思います。それは我々に対する1つの評価の現れだととらえています。
若い選手、大卒の選手、札幌出身の選手が多いチームですが、我々の良さを消すような戦い方をするチームが多くなってきたことを見ていると、我々札幌はJ2、J1を行ったり来たりしていたチームですが、レアルマドリードになったような気分にもなりますが、それはやはり我々に対する評価の現れだと思っています。